NPO在宅ケアを支える診療所市民全国ネットワーク-第19回全国の集いin新潟2013
掲題のイベントに出展者側の一人として参加しました。
「在宅」や「高齢者医療」は今の時代のキーワードのひとつで、IT業界においても数少ない残された成長マーケットとして注目されています。
元来この分野のITシステムは、大きなベンダーがそれぞれ独自のプラットフォームを掲げ推進してきていて、相互の情報連携などほとんど考慮されていません。
したがって、病院などの医療機関がひとたびIT化されてしまうと、よりいいものに切り替えようとしてもなかなかうまくいかないブラックボックスと化してしまう弊害があります。
この辺りの事情は、より真面目な形で会社のホームページに掲載してあります。 →こちらです
しかし、時代の要請である「在宅ケア」は、医療従事者相互の「タイムリー情報の共有」がその成否を握っているといっても過言ではありません。
そんな問題意識の元、弊社では「シンプル」に使え、必要な情報が「タイムリー」に共有できる在宅医療連携システムを開発し、様々な機会を通じてご紹介を行ってきました。
今回の「NPO在宅ケアを支える診療所市民全国ネットワーク-第19回全国の集いin新潟2013」への参加も、その一環となります。
このイベントでは、高齢者の介護用品から食事・食材、健康維持器具から弊社のようなITシステムまで、高齢化社会のニーズに対応した幅広い商品が出展されていました。
来場者対応の合間にいくつかの出展ブースを回ってみましたが、その中で少し気になったものに地元新潟の日比野音療研究所が展示していた「凜舟(りんしゅう)」というスピーカーがありました。
「音療」とは聞きなれない言葉ですが、Sound Therapyと聞けばピンとくるものがあります。
もともとこの研究所は、あのバークリー音楽院ジャズ作編曲科を出てサックスプレイヤーでもある日比野則彦さんが代表を務められています。
日比野さんは、ゲームMetal Gear Solidのサウンド製作者としても知られていますが、終末期にある患者さんやご家族に、「祈り、寄り添う」音楽の力で「心と魂の安らぎ」を感じ取っていただくために「天上の音楽-音楽を通じた心と魂のケア-」というコンサート活動を続けておられます。
コンサートは、公共ホールだけでなく、ご自宅・介護施設・病院など、たとえ観客が一人でも音楽が何かのお役にたてることなら…、という感覚で取り組んでいるとのことです。
また、演奏家が行くことが現実には難しいご家庭には、やはり地元新潟の桐箪笥職人の熟練技術を生かして、船の帆が振動しクオリティの高いサウンドを現出させる独自のスピーカーシステムを開発し販売しています。
「凜」としたサウンドを響かせる「船の帆」のかっこうをしたスピーカーなので「凜舟(りんしゅう)」という名前になったものだと思います。
思いと技術が連動した「物語」のある商品として、ぜひ欲しいと思いましたが、まだ量産品ではないので手の届く範囲にはないようで残念です。
せめて、何かの機会を見つけてコンサート「天上の音楽-音楽を通じた心と魂のケア-」をじっくり聞いてみたいと思います。
(ランチョンセミナーで短時間聞いた日比野さんのサックスと奥様のソプラノには、グッとくるものがありました。セミナーの最後に参加者全員で「ふるさと」を歌う場面では、最近涙腺が緩いせいか目から心の汗が一粒…)
とにかくいいものを聞かせてもらいました。