これで終わりにしてほしい半沢直樹。へそ曲がりの遠吠えゆえ、聞き流してくださいね。
出張先のホテルで見た半沢直樹の最終回。
今まで大和田常務を見てきた恨みに満ちた目で、辞令を言い渡す中野渡頭取を見つめる半沢。
「大和田への恨みは果たしたが、やり方が銀行員的でない」という、いかにも銀行的な建前で、ただの「けんか両成敗」ではなく、行内の融和と自らの立場をより強固にするための絶妙・苛烈な人事を行った中野渡。
大和田に勝っても負けても、結局半沢の運命は一緒だったというわけだ。
最終回を見終わった直後のブログで、「もういいかな。半沢直樹…」という感想を書いた。
しかし世の中一般では、「最終回は不完全燃焼、続編に期待」という反応が大半を占めているようだ。
ネット動画で最終回を見直してみて、この大きな違いに改めて思うことは、
- 前から感じていたことだけど、やっぱり自分のへそは曲がっている。今日のブログタイトルも、より刺激的に敢えて「これで終わりにしてほしい」とするほど。
- 半沢直樹の続編がこのまま続けば、半沢は個人的な恨みとかで動くのではなく、「人間組織における本質的に不条理なもの」を相手に戦うドン・キホーテにならざるを得ないではないか?
ドラマがその不条理との戦いを描き切れれば、半沢はドン・キホーテでなく英雄になるのかもしれない。
しかし、視聴率に右往左往するTBSに、そんな難解なテーマに本気で取り組む覚悟はさらさらないと思う。
ということです。
さらに付け加えれば、最終回の「不完全燃焼」は、TBSサイドがまだそのあたりの方針を決めていない日和見主義の証左かとも感じました。
別に池井戸潤さんが描く原作ドラマの切り口や、人間組織の現実に対する深い洞察にケチをつけるわけではありません。
しかし、人気にあおられTBSは着実にどツボに突き進んでいるような気がしてなりません。
PS
人それぞれ、いろいろなご意見はあろうかと思います。
銀行などという「人事が万事の不条理集団」に勤務したことのない小生は、こんな風に感じています。
へそ曲がりの独り言なので、聞き流してくださいね(笑)。