2013年「群馬イノベーションアワード」始末記・下 ファイナルステージの準備と当日。

前回の続きで、「群馬イノベーションアワード」始末記の下となります。

ファイナルステージに残ったという連絡が事務局からあったのは、すでに正確な記憶がありませんが11月のはじめでした。
その後、11月の中旬に上毛新聞社内で当日のリハーサルのようなものがありました。

なんと、プレゼンテーションの持ち時間は1社3分とのことでした。
リハーサルに用意したパワーポイントを使うと、どう考えても5分以上の時間が必要となります。

大胆な取捨選択が必要なうえ、リハーサルを講評してくれた方々は「もっとあなたらしさを出すべきだ」などと、持ち時間の使い方をさらに難しくするようなことを指摘してくれます。

はてさて…

もともと今回の事業企画を3分間で過不足なく紹介することは無理だと思っていました。
しかも、見に来てくれた人にそれなりの感動を与えようなどという欲張りな目論見も、個人的には持っていました。

ふたたび、はてさて…

ファイナルステージの準備

与件をいろいろと検討すると、事業企画をリアルに理解いただけるような「寸劇」でもやってみたらどうか、などと最初は思っていました。
もともとくだらないことが好きな性分で、社員総出でドクター役や看護師役をやってみれば、もしかして堺雅人ばりの新たな才能の発掘があるかもしれない、などと妄想していました。

しかし、期限があり貧乏会社ゆえの予算制限もある中で「寸劇」はアバンダンせざるを得ませんでした。

次に、ヘタウマ絵の描けるようなイラストレータにお願いし、ほのぼのとした味のあるアニメでも作ってみようか、などとも考えてみましたが、これも予算上の問題であきらめました。

みたび、はてさて…

結局行き着いたのは、パワーポイントの自動再生機能を使った簡易アニメーションでした。

一応の筋書きを作り、前半は今の緊急医療の現状をコント風に落ちをつけて印象付け、この現状が今回の事業企画が実現した折にはどのように改善されるかを手作りアニメにまとめました。

アニメに登場する緊急隊員やドクター、看護師さん、ナレーションはすべて社員の肉声録音で済ませました。
iPhoneで声を録音し、パソコンに取り込んでパワポの自動再生ファイルに順番通りに張り付けて行く手順です。

救急車サイレンの効果音、車のドアが閉まる音、隊員が担架で患者を搬送する足音、電話の呼び出し音などは、すべてネット上のフリー音源を使わせてもらいました。

この過程で役立ったのは下記サイトです。

http://www.ai-j.jp/

文字数制限はありますが、テキストを入力して「合成」ボタンを押すと、子供や女性、男性の声などで読み上げてくれるサイトです。
音声は、いわゆる機械音ではなくクオリティの高い自然な声で再生されます。
日本語だけでなく、英語や中国語にも対応しているので、語学の習得にも使えそうなすぐれたサイトでした。
素敵な女性に囁いてほしいテキストを入力して、おねいさん風に読んでもらうこともでき、いろいろと楽しめそうなサービスなので、ぜひ一度お試しあれです。

しかし一通り出来上がったアニメを再生してみると、3分近くありました。
これじゃ、アニメだけでプレゼン時間をほとんど使ってしまう!、ということでここでも大胆なカットが必要になります。

数日間に及ぶ編集作業の末、どうにか1分強までの短縮に成功しました。
声の再録やパワポの編集作業を、根気よく担当してくれた弊社社員達には感謝の一言です。

さて、次は完成したアニメを挟む前口上とまとめの部分の検討に入りました。
ここの部分はあらかじめ用意することができないので、当日壇上で説明することになります。

もともと、能書き的な話や雑談が好きな性格なので、いろいろ喋ってやろうと考えていたのですが、社内でリハーサルをやってみるとアニメも入れて5分以上かかります。

前口上もまとめの言葉も大胆なリストラが必要でした。

すったもんだの末、無駄を極限までそぎ落とした説明部分とアニメーションが完成し、イベント事務局にパワポファイルを送付したのがファイナルステージ2日までのことでした。

ファイナルステージ当日

photo1資料の事前提出は済んでいましたが、結局、説明部分のスライドをさらにカットしたくなり、前日の夜中に(実際は当日朝の5時ころ)さらにパワーポイントに手を入れることになりました。

早起き(というか夜中の起床)は得意なので、朝5時からパワポの再編集を行い会場の前橋ドームに向かいました。

集合時間は、なんと朝の7時半でしたが、20分ほど遅刻してしまいました。

イベントは東京のプロデュース会社が仕切っていて、登壇の仕方や立ち位置などすべてが段取りされていました。
9時頃から、ステージ上での最終リハーサルがありましたが、朝急きょ再編集したパワポファイルへの差し替えが間に合わなかったので、1分以上タイムオーバーとなってしまいました。

パワポファイルの差し替えを事務局にお願いしたところ、音声の再生不良が判明しあわてることになりましたが、結局QuickTimeをパソコンにインストールすることで問題解決。
せっかく作ったアニメも音が出ないようでは台無しなので、これにはヤレヤレといったところでした。

10時前にはリハーサルも終わってしまったので、14時の本番までかなりの時間があります。
本当はここできちんと説明の練習をすればいいのでしょうが、そういう意味での努力家ではないので、時間をただ漫然と過ごすことになってしまいました。

他のファイナリストと情報交換をしたり、お弁当を食べて少しウツラウツラしていると本番の14時になりました。

プレゼンテーション、大賞発表

photo2今回の部門は、「ビジネスプラン・高校生部門」「ビジネスプラン・一般部門」「スタートアップ部門」「イノベーション部門」の4部門があり、それぞれ3社のプレゼンテーションから部門賞と大賞が選ばれます。

社長の薹は立っていても「スタートアップ部門」にエントリーできるのは、前回のブログで書いた通りです。

弊社は、「スタートアップ部門」の1番手なので、全体で7番目の発表となります。
直前に「リンダ3世」という地元のアイドルグループのステージがあり、その直後が弊社の出番でした。

開口一番、「リンダ3世さんの可愛らしいステージの次に、おじさんが出てきてすみません…」などとアドリブを入れてみましたが余り受けません。
話そうと用意していたポイントのセリフがいくつか抜けていることに気付いたのは、すべて終わって降壇したあとでした。

それでも、手作りアニメのできがよかったせいか、結構会場の手ごたえは感じました。
プレゼン直後にMCとの簡単なやり取りがありましたが、ここでも「お酒飲んで勢いつけてくれば良かったですね」など、他のプレゼンターは言わないようなことをコメントしてみましたが、これには会場の一部が反応してくれたようでした。

すべてのプレゼンテーションが終わり、群馬大使・井森みゆきさんのトークショー、さらには桐生出身のJAZZピアニスト山中千尋さんのミニステージ(この日の大きな獲得目標に千尋さんとお話をして写真を撮る、という不順な動機がありました)などを挟み、最終的な審査発表のすえ何とか「スタートアップ部門賞」をいただくことができました。

大賞はエムダブルエス日高さんの、介護施設の革新プランで、同社の北嶋社長がアメリカシリコンバレーのご褒美旅行の栄誉に浴すことになりました。

内心はそのつもりだったので、パスポートの期限や英会話のこと、アメリカ土産なども気になっていましたが、それは杞憂に終わりました(笑)。

交流会。みゆきさん・千尋さんとツーショット。アンカンミンカンのことなど。

photo3表彰式の後、17時ころから交流会がありました。
けっこうたくさんの方々が交流会まで残っていて、かなり盛況の交流会でした。

さてこれからが、本日の裏コンセプトを実現するときです。

小生は会が始まるや否や、山中千尋さんのところに行きしばし歓談。
こころよくツーショットの写真も撮っていただき、大満足。
12月14日にはベイシア文化ホールでコンサートもあるので、「必ず行きます! 楽屋に行ってもいいですか?」などと、いつもの厚かましさを発揮しました。
あとで自分のスケジュールを確認してみると、14日は前々から仕事がらみの予定が入っていてコンサートの時間と100%ブッキングしていました。
したがって、今回は残念ながら約束違反をすることになります。千尋さんすみません。

今回、初めて山中さんのピアノを聞きましたが、最近ではトルコ行進曲のアレンジ演奏などジャンルを超える意欲的な活動をされています。
また、ステージの最後は必ずJAZZ風の八木節で締めるとか、郷土愛にもあふれた素敵な美人さんでした。

ラグタイムという左右の手で同じ和音をヒットする音楽ジャンルがありますが、山中さんのピアノはJAZZのスイング感の中にラグタイムの迫力あふれるビートがミックスしたような感覚でした。

それから、ドラムやベースと目線を交わし合図するとき、「これからあたしいい音出すわよ!」という感じで実にいたずら好きなあどけない表情をすることにも気づきました。

注:ラグタイム云々、演奏中の表情のことなどはすべて小生の主観ですのであしからず。

photo4交流会にはアンカンミンカンというみどり市に住んでいるという吉本の芸人さんも来ていて、場を盛り上げていました。

受賞者インタビューということでステージに呼ばれたので、「最近のお笑い芸人は売れ始めるとすぐバラエティにばかり出て、どんどんつまらなくなる!」などと頑固じじいの遠吠えのようなことを言ってみたら、「突っ込まれちゃいました!」などとアンカンさんだかミンカンさんだかが答えてくれました。

最後に、井森さんにもツーショットの写真を撮ってもらい、長かった一日がようやく終わりました。

結局その日は、高崎に帰ってきてからも「お祝い」と称する飲み会に行ったので、けっこう疲れました。

よく日曜は、ひたすらTVとごろ寝の1日となりました。

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