Rover75のこと。
「ドイツ車は故障すると無性に腹が立つ、英国車は故障すると、きっと直してやるからね!などと愛おしく思う」…どこかのページで読んだことがあるフレーズだ。(この感覚はMacとWinの関係にも感じる)
確かに!と思うこの頃。
また、交差点で止まると前も後ろも、右も左もハイブリッド車という昨今、Rover75なんていう車に敢えて乗ってみようというのは、よほどの物好きなんだと思う。
物好きを通り越してへそ曲がりに近い小生、たった1年のお付き合いでドイツの車に愛想が尽きて、またまた75なるRoverを手に入れてしまった。
200から400まで10年以上の期間、延べ3台乗ってきたRoverだが、75は諦めていた。
「もうこれ以上付き合うのはやめよう、やっぱ車は故障しないのが一番!」と自分の心に言い聞かせていたのだが…。
もともとRover75なんて車を中古車ディーラーで買うのは愚の骨頂という確信はあった。
なぜって、部品は入手困難だしメーカーや販売網が消滅した今は修理の仕様さえ明らかではない。
(オートバックスあたりだとボルトを占めるトルクがわからないのでオイル交換さえしてくれない!)
したがって、「×か月保証」とか謳うディーラーも、メンテなど一切せずに買い取ったままの状態で転売するのは目に見えている、しかもマージンだけごっそり乗せて!
2000年前後に3000台ほど輸入された75も、そろそろ玉が尽きてきたようで、すでにヤフオクにも出品がほとんどなくなっていた。
そんなわけで、へそ曲がりの虫はしばらくおさまっていたのですが…。
オークションで見つけた数少ない75の出品先がたまたま県内ということもあって、現車を見に行ってしまったのが運のつき。
いつの間にかまた厄介なもののオーナーになってしまい、75が我が家にやってきたのが1月ほど前のことでした。
20世紀モノなので個人販売なら現車は安い、しかしきちんと乗るためには購入費以上のメンテ費用を覚悟する必要はある。
ともあれ、半月ほど前に埼玉県の稀少車専門の整備工場で一通りの点検と修理をお願いしました。
修理前にすでに1月ほど乗っていたのですが、
①右前輪のブレーキダストが異常に少ない。
②ブレーキを踏んだ時、前輪にかすかなブレが発生
③右のサイドミラーが収納せず
④急加速や坂道でのトルクのなさ
などを感じていたのですが、整備工場(オールメイクスという名の工場で文字通り何でも来い!のお店)に持ち込んでみると、
①および②は、75によく発生するアームブッシュという部品の問題、右ブレーキはおそらく機能してないからダストが出ないのだろうという見立て。
③④は、実走行にそれほどの支障はないが、①②はすぐ治しましょう!ということになった。
オールメイクスには、3台ほど修理中の75があり、部品取りの75に600らしき雄姿もありました。
路上ではめったにお目にかかることのないRoverがこの狭い空間にこんなに、古き良き216のクーペ(?)の修理相談に来ていた人もいて、大げさに言うと何か違う時代に紛れ込んだような雰囲気。
修理後、オールメイクスさんから写真を送ってもらったので、以下に掲載。
ついでにヘッドライトの研磨もお願いしたら、けっこういい子になりました。