改めて考えてみる、群馬という地域、上毛カルタ。
何事も一番になるということは特別のことだ。
競争やスポーツで一番になるということは、何らかの努力や幸運がその裏にあるのは間違いない。
逆に、あいにく後ろから一番になってしまう場合にも、何らかの背景があることが多い。
答案用紙に名前を書き忘れたとか、何かの意思表示で白紙で出したとか、ヘルメットかぶって教師を殴ったとか、結果につながる何らかの背景があるものだ。
しばらく前に「地域ブランド力ランキング」なるものが発表された。
上から北海道、京都、沖縄を並ぶランキングに、「やっぱり旨いものは北海道」「観光は京都」などと納得しながら上から見ていくと…。
わが郷土・群馬県がなかなか出てこない。
15位は宮崎か!、そのまんまが頑張ってるからね。
青森が17位か!、でも何で…。
鳥取は39位、44位は島根、やっぱりね。
45位茨城、46位栃木、ようやくありました47位・群馬、ようするに最下位でした。
http://www.nikkei-r.co.jp/area_brand/pdf/index_1.pdf
茨城は前回44位から1ランクダウン、ブービーの栃木は最下位から1ランクアップ、群馬は43位からのダウンでした。
おそらく母集団が少ないので、40位以下の順序に有意な理由はないのでしょう。
「U字工事」なる漫才師のことを考えながらほほえましく眺めていましたが、最下位という結果には少し考えさせられました。
いまどきなんでそんなことを書いているのかというと、近々群馬県の公募に企画提案してみようと思ってまして、改めて群馬という地域について考えているからです。県民参加の情報発信ででイメージアップを図るための公募です。
そんなわけで県立図書館でいろんな郷土資料を眺めていると、さまざまな郷土資料が見つかります。
群馬の歴史、郷土の習俗、隠れた名所や名物…。
しかし、群馬のものはどの要素をとってみても地味なのです。
例えば「名水」ですが、大清水、箱島などの資料を読むと納得できるのですが、普通「水」でまず頭に浮かぶイメージは富士山麓であり、郡上八幡です。
また「蕎麦」なら信州、「うどん」なら讃岐と浮かんできます。
群馬がまず最初にイメージできるのは、「ねぎとこんにゃく」「焼き饅頭」くらいでしょうか。
「焼き饅頭」は他県の人から見れば「何それ?」というレベルの知名度だし、「ねぎ」も「こんにゃく」も料理の主役にはなりません、引き立て役です。
ようするに群馬は、各分野の平均点は悪くなくてもメジャーな分野に弱く、マイナーでニッチなジャンルしか強いものがない、そんな特徴が見えてきました。
世界遺産登録を目指す富岡製糸場や草津、四万温泉(←Winの「しま」で変換されない!)など、名所といわれるところは結構あるのですが、他に何かないの?と考えていくと。
ありました、「上毛カルタ」!。
小学校の頃から大会もあり、50過ぎてなおそらんじているあの上毛カルタです。
しかし、「浅間のいたずら鬼の押し出し」と口からスラスラ出てくるのですが、「浅間のいたずら」っていったい何だっけ?と考えると正確にわからないのです。
日本人は自国の文化への関心が薄く西欧の追っかけばかりしてきた、とはよく言われることですが、そんな日本人の中でも群馬の人はもっとも郷土への関心が薄い県民なのかもしれない、などと思ってしまいます。
興味関心が外にばかり向かってしまう!!!
自分のことを考えてみても、なんとなく思い当たることはあります。
ともあれ、今回の公募に当たって上毛カルタのことをもう一度考えてみたいと思います。