2013年「群馬イノベーションアワード」始末記・上 第一次、第二次選考。
ビジネスコンテストというものは、以前から行われています。
また、これと似たような仕組みに公的な補助金があります。
優劣を判定し序列を決めインセンティブを与えるか(コンテスト)、応募要件をチェックして公的な資金援助や支援を実施するか(補助金)の違いはありますが、どちらもある企て(くわだて)に対しての何らかの評価を伴うものです。
日本の社会は、廃業率が創業率を上回る状態(つまりこのままいけば理論的に企業は消滅する)が続いています。
株式会社の資本金1000万円以上という縛りはなくなりましたが、新たに事業をスタートする者にとって創業のハードルは決して低くありません。
ましてや、一度失敗した企業家の「再チャレンジ」はさらに難しいものがあります。
何年か前の第一次安倍内閣は、日本を「再チャレンジ可能社会」にすることを標榜していましたが、ご自身が再チャレンジを成功してからはスローガンそのものがどこかに消えて無くなってしまいました。
最近では、数の力で秘密保護法とか集団的自衛権など「国体護持」のための新しい法律を作ることに躍起になっているようです。
閑話休題。前置きが長くなりましたが、「群馬イノベーションアワード」(略称:GIA)というビジネスコンテストが先ごろ開催され、弊社も「スタートアップ部門」に応募し、最終的に「部門賞」なるものを頂戴することができました。
経営者は薹が立っていても、会社自体は創業まもないので「スタートアップ部門」に該当する、というわけです。
商品はずしりと重たいガラス製の楯と副賞としてのメープルリーフ金貨1オンスでした。
したがって、今日食べる飯の種にはなりませんが、とにかくもらえるものはこばまないスタンスなのでひとまずありがたく頂戴しました。
今回は、このGIAについての顛末記を書きますが、長文になりそうなので上・下と2回に分けて掲載します。
第一次審査(書類審査)顛末
このコンテストは、10月14日が第一次応募の締め切りでした。
その何週間か前に、知人からこのコンテストの存在を教えてもらい、その人が応募を準備していることは聞かされてはいました。
しかしながら、その時は自分が応募するとは夢にも思ってもいませんでした。
さて、10月14日は金曜日で週後半の蓄積疲労もあり、木曜の夜に軽く飲んだら8時ころにはぐっすり眠ってしまい目が覚めたら朝の5時前でした。
目覚めた瞬間に、まるで何かの啓示のように「今日はGIAの締切日!」ということが頭に浮かんできました。
「企画」などというものは、時間をかければいいというものではないとは思いますが、そういっても今日の今日が締め切りでは!などという現実的な悟性判断は小生には浮かびません。
昔から、理屈より直感、判断より直感、直感があったら走る!をモットーとしている楽天的な感覚派なので、「〆が昨日ではなく、今日なら一丁応募してみようか!」などと書類作成の段取りを考えながらいつもと同じ時間に会社に出社しました。
朝からドタバタと立ち回り、会社のメンバーと手分けをして作業、一通り応募書類が整ったのが夕方の5時過ぎでした。
「印刷して捺印した現物書類を時間内に届けろ!」などというお堅い受付ではなかったので、メールの添付ファイルとして送信!で何とか締め切りに間に合わせることができました。
それにしても「無謀」というしかありませんね。
小生は、企画とか事業を考えるときに、「企ての筋がいいかどうか?」を直感的に判断し、あとは「誰がどの程度の決意でそれに取り組むか?」が、Key Factor for Successだと考えています。
「筋」と「人」と「心」が成否を分けると考えていますので、アメリカMBA流の経営合理主義とはかなり考え方が違います。
今回の応募企画も、前々から温めていたもので「筋」は悪くないと思っていたので、あとは審査過程でいかに人物と決意が示せるかどうか?が勝負と考えていました。
しかし、いくら何でもたった1日(実際は半日)で企画書を作成するなんて!、日程計画という意味の「筋」はとても悪いドタバタ劇でした。
何日かしたら、書類審査は通ったので二次面接に着てくださいとの連絡がありました。
第二次審査(面接)顛末
二次審査は上毛新聞社社内での面接でした。
今回のGIAプロジェクトの推進役である株式会社ジェイアイエヌの田中仁社長、特別協賛の株式会社コシダカホールディングスの腰高博社長、そして相模屋食料株式会社の鳥越淳司社長に対し、それぞれ3分間プレゼンを行う、というものでした。
つまり3対1の面談ではないので、事業の背景やアウトラインを相手が変わるたびに3回説明する必要があります。
3回目はけっこうコンパクトに的を得た説明ができるようになりますが、たった3分間でご理解いただくことは不可能に近いものがあります。
まして当日は数日前から鼻かぜを引いていて体調が最悪でした。
ご理解いただくための説明を半ばあきらめ、とにかくパーソナリティを知っていただくことに努めた9分間(3分×3)でしたが、それなりに伝わったものはあったんだと思います。
ひとまず、部門ごとに3社に絞られたファイナルステージに残ることはできたのですから。
12月7日のファイナルステージは、けっこう派手なイベントになりそうな気配だったので、最低限の獲得目標は「恥をかかないこと」、マックス「一味違う印象を審査員にも観客にも与えること」というゴールを設定し準備を行い当日に臨みました。
準備過程のことや当日の様子は、次のブログに書こうと思いますので、乞うご期待です。