「一億総活躍社会」!? 70年前は「1億総火の玉」とか。
「刺し身(3・4・3、サシミ)の法則」とか「2・6・2の法則」とか、昔から組織の経験則が言われてきた。
自然状態に置かれると、10人の人間で構成される組織は、「頑張っている3割(2割)」と「可もなし不可もなしの4割(6割)」、および「足を引っ張る3割(2割)」に分かれるというあれだ!
この法則が面白いのは、頑張り派だけを取り出して組織を作ると必ずその何割かが足を引っ張るようになり、足を引っ張る派だけで構成された組織では何割かが頑張りだすという、不思議な第二法則にある。
前者は「優秀な人が集まったので、これで安心!」という慢心がもたらし、後者は「出来の悪い奴が集められたので、せめて俺が頑張ろう」という危機感のなせる業らしい。
日本の総人口を正確には知らないが、確か1億2500万人前後のはず。
とすれば、「1億総活躍」は、その80%の人間に活躍してもらおう!、という政策スローガンに見える。
しかし、先述の素朴な組織論からすれば、これはあまりにも現実無視の楽観論で、こんなことをお上に言われると「俺は何としても20%の方に入りたい!」などと意地でも考えてしまう。
また安倍総理に、自分を80%の活躍側と自己評価しているのですか? それは総理やってるからですか? などと聞いてみたくなる。
いずれにしてもこの人のイデオロギーからして、あまり活躍していただくとろくなことにならないような気がしてならない。
その昔、「一億総火の玉になって…」などという話があったことを、歴史で教わったこともあるし。