世界のAdobe!サポートは日本の二流携帯会社並み?いやそれ以上!
くだらない長文です。読んだ後、「時間を返せ」とは言わないでください。
Adobeという世界的なIT企業があります。
ご存じの通り、PhotoshopやIllustrator、Acrobat等、現在のパソコンビジネスになくてはならない素晴らしいアプリケーションを提供している会社です。
しばらく前までPhotoshopやIllustratorは買取性で夫々10万以上もする高価なソフトウエアでした。
個人経営のデザイン事務所やフリーランスのデザイナーにとって、ソフトがアップデートする度にAdobeに払う年貢代が恨めしく思っていたものです(少なくとも私はそうでしたし、私の周りにも年貢に苦労していた人がたくさんいました)。
そんなAdobe大名のソフト供給方法は、今はいわゆるサブスク形式になっています。
年間契約をして12等分の金額を毎月払う仕組みです。
弊社ではオールインワンのAdobeコンプリートという製品を2ユーザー契約し、毎月2万2千円強を支払い続けていました。
ようやくこの2月に更新月を迎えたので、更新日の月末をまたず2月早々に契約解除の申し込みをしてみました。
おそらく、契約解除のためにはサイトあちこちに行って細かな注意事項を確認する、些末で慎重を要するメンドクサイ作業が予想されたので、更新日間近になって慌ててやるのではなく、少し余裕を見て月初からやったほうが安全だと思ったのです。
操作に迷っているうちに更新日がタイムアウトしてしまい、また使わないソフトにお金を1年払う愚は避けたい、そんな気持ちでした。
2月第2週の月曜日(2/4)からこの契約解除を試みましたが、手ごわい相手にかなり苦戦しました(笑。
申込するときはサイト内にきれいな導線が準備されあっという間に終わるのですが、契約の解除は「バーチャルアシスタント」という同社のChatシステムと会話しなくてはなりません。このバーチャルアシスタントが、利用者に忍耐と時間を強制する曲者なのです。
機械に向かっていろいろと確認したり、機械が要求してくる様々な情報(AdobeIDだとか、契約IDだとかなんとかナンバーとか)を入力させられます。
途中で停滞したり、こちらも仕事をしながらの作業なのでChat入力に時間がかかったりします。
バーチャルアシスタントとの会話はこんな風に始まりました。
私
「このアドビ受注番号のプランを解約希望です。受注番号××××です。」
Chat氏(バーチャルアシスタント)
「プランの解約についてのお問い合わせですか?」
私
「はい」
Chat氏
「プランを解約するには、ログインする必要があります。
次のリンクでログインした後、ページの右側で、プランの管理/プランのキャンセルの順にクリックします。
account.adobe.com/plans でログインします。
役に立ちましたか?」
私
「いいえ ログイン後のページに「ページの右側で、プランの管理/プランのキャンセルの順にクリック」できる場所が見つかりません。」
Chat氏
「アカウントのログインまたはパスワードについてサポートが必要ですか?」
私
「いいえ ログイン後のページに「ページの右側で、プランの管理/プランのキャンセルの順にクリック」できる場所がないんです。」
Chat氏
「アカウントのログインまたはパスワードについてサポートが必要ですか?」
私
「いいえ ログインはできるのですが「ページの右側で、プランの管理/プランのキャンセルの順にクリック」できる場所がないんです。
何度言ったらわかるんですか!」
機械相手に「何度言ったらわかるんですか?」等と言っても仕方ないのだが、
少しばかりエキサイトしつい入力してしまいました!
何回か堂々巡りすると、Chat氏は一連の流れの最後にこんな決まり文句を吐くのです。
Chat氏
「プランの解約についてのお問い合わせですか?」
結局振出しに戻るので、これを何回か繰り返すと淡白な私は「はい」と返事をする気力もなくなる。
途中に携帯が鳴ったり来客があるとしばらくChatを離れ、
また解除に挑戦しようとすると、Chat氏は衒いもなくこういう、
Chat氏
「プランの解約についてのお問い合わせですか?」
見上げた根性だ!私にはそんな芸当はとても無理だ!
Chat氏とのこの不毛なやり取りを何往復か続けた後、
今となってはきっかけは不明だが、Chat氏はこうのたまわった!
Chat氏
「担当者におつなぎします。」
Chat氏は自分の仕事を見事にやり遂げ、時間稼ぎに成功したのだろう。
ようやくここで人間様が登場と相成るが、こちらのニーズが解約とわかると、
最初に登場したAさんは契約担当ではないらしく、「担当Bと変わります]と退場。
担当Bさんは、解約のスペシャリストの様子。
これまでのChat履歴を確認してからの対応になるので少し時間をくださいと前置きし、
しばらく待つとようやく真打のご登場となる。
おそらくBさんは、ここまでのChat氏とのやり取りを笑いをこらえて見ていたはず。
笑いが収まったので、おもむろにこう切り出してきた。
Bさん
「お待たせいたしました。
お手続きに関してご心配をおかけしております。」
私は解約のプロだから任せなさい、とばかりのおっとり刀でBさんが胸を張ったように感じた。
しかしこのBさんはいかに解約を思いとどまらせるかのスペシャリストのようで、
Bさん
「お手続きの前にご案内している内容がございまして、もし減数なく引き続きのご利用についてご検討いただけます場合はご負担が少なくご利用いただけるよう、更新から1年間をコンプリートプラン 1ライセンスあたり 9,280円/月 ⇒ 6,468円/月 でのご提供に加え、年間契約のうち60日間無償でご利用いただけるようお手配することもできますが、ご検討はいかがでしょうか?」
少し安くするからもう1年いかが、ということだが、
噴火寸前の私は「とにかく一度解約!」を貫く!
また何往復かのメンドクサイキャッチボールの末、ようやく契約解除が完了!
大人げなく私は最後にこう言ってやりました。
私
「これで解約完了でよろしいですね。
それにしても、日本の二流携帯会社や悪質サブスク通販同様に、契約は簡単で解約が困難な運営を、世界のAdobeさんがやっていることに驚きました。
お世話様になりました。」
弱者が放つ「イタチの最後っ屁」ですね。
それに対し、Bさんは落ち着いた様子でこうまとめました。
Bさん
「こちらでお手続き完了でございます。
また、ログインされておらずご契約が特定できない状況でございましたため、お繋ぎにお時間いただいてしまった経緯と存じます。ご不便をおかけいたしまして申し訳ございませんでした。
今後の改善に向けて発生いたしました事象に関しては上申をさせていただきます。
お時間いただき申し訳ございませんでしたが、お手続きにご協力いただきまして誠にありがとうございました。」