大震災から2週間。少し日本のことを考えてみる。
大震災から2週間経った。短いような長いような2週間だった。
福島原発事故とそれに起因する広域放射能汚染はますます深刻化し、東京電力の無計画停電は迷走を続けている。
復旧から復興へと力強く前を向いて歩み始めた震災地の人の姿も、少しずつ報じられるようになった。
そんな姿を見ていると、「日本人は強い」というのが率直な実感だ。
広島、長崎での人類唯一の悲劇を克服し、今また毅然としてゼロからの復興に挑戦しようとしている。
未曾有の大震災に際しても整然と団結している多くの日本人は、世界からも賞賛を受けている。
一方で、これ幸いと震災詐欺や火事場泥棒に走っているばか者や風評に踊り水・食料の買占めに走る人が多数いることも確か。
なんとなく、これからのことを考えようかなと思い、BookOffに行って本を集めてきた。
「人間」「日本」「日本人」というタイトルの本を片っ端から手に取り、結局買ったのは5点。
・司馬遼太郎 「人間というもの」
・内田樹 「日本辺境論」
・宮台真司 「日本の難点」
・加島祥造 「タオ」
それと秘密の1冊(別に秘密にすることもないのですが、死後世界探訪系の本です)。
こんなとき司馬遼センセが生きていたら何と言うだろうと思いまず1冊、売れっ子哲学者・内田さんの日本論とサブカル系頭脳明晰社会学者・宮台の日本論、そしてなぜか加島祥造を久しぶりに読みたくなった。
タオはこれからの日本、原発問題などを考えていくときひとつの論点になると思う。
というのは、原発は安全性問題やエネルギー経済論で考えるべきテーマではなく、これからの日本人の生き方の問題として考えるべきだと思うからだ。
どんなに科学が発達しても、人間は結局「原子の火」をコントロールできない、コントロールできないものには近づくべきではないし、手にするべきでもない、という素朴な信念こそ、日本復興にとって必要なスタンスではないかと思うからだ。
生きていく以上に必要なものを欲しがってはいけない。
その素朴なタオの教えには、破滅に一歩一歩近づく人類への貴重な警告があるように思う。
そんなことを考えながら家に帰りTVを見ていると、やはりこの時期あるだろうと思っていた「朝まで生テレビ」をやっていた。
しかし、参加者の顔ぶれを確認すると見る気にもなれないメンツ。
相変わらずエネルギー経済、生産性回復のために、という同じ土壌での不毛な議論が延々と繰り広げられていた。
(片山○○き、勝間○代なんて人、自分の周りにいて欲しくない女性の代表だ!←蛇足、本人およびファンがいればすみません)
人間は、日本はこれからどこに行くのだろうか?