雑談と脱線の連続でしたが、けっこう盛り上がりました。中之条ビエンナーレのことなど。

今日は群馬県立女子大学・美学美術史学科の奥西麻由子先生にお越しいただき、コワーキングスペース・Somethin’ Elseで「身近なアートプロジェクト ~中之条と伊香保の事例~」という出前講座を開催しました。

告知がうまくいかなかったせいか少人数での開催となってしまいまいましたが、集まったのが「雑談、ワイガヤ好き」ということもあり、2時間の講座は脱線の連続でけっこう盛り上がりました。

中之条ビエンナーレ2013

中之条ビエンナーレ2013

今回で4回目となる「中之条ビエンナーレ」というアートプロジェクトは、もともと行政側から「町おこし」で発案されたものではなく、「ここ中之条で何かをやりたい!」というクリエイター達の強い思いが行政を動かして実現したものだそうです。

はじめのうちは、自分の田畑や庭先に「わけのわからないオブジェ」を持ち込んでくるクリエイターと地元の人たちの間に微妙な空気が流れていたとのことですが、チープな予算の中で手弁当・赤字覚悟で一生懸命に取り組むクリエイターの姿を見て、徐々に地域の人たちとのコミュニケーション、連携が発生していったということです。

材料が必要なら、地元の人が木を切り出し石を運び、労力が必要なら力を貸すなど、同じ釜の飯を食って苦楽をともにした仲間意識の感覚で、芸術家たちと地元の人々との交流が生まれてきているとのことでした。

つまり、あなたは作り手で私は観客というつながりではなく、作品を作り出す共同のプロセスが連帯感と相互理解を深めていったとのことです。

集金力に長けた名プロデューサーが著名な創作者の作品を集め大規模イベントして展開するやり方は、予算が潤沢で集客事情にも優れた大都市圏であれば成立します。
しかし、群馬県の山間地の自治体で真似できることではありません。

中之条では8年前から、山間地でもできるアートプロジェクトに取り組んできました。
今では、約1か月の開催期間中に35万人の集客があるところまで成長したということなので、地元の住人と芸術家たちの「思い」が着実に成果を生んだ結果ということができるでしょう。
35万人と言えば中之条の人口のいったい何倍に当たるのでしょうか?

同じ予算をありきたりの観光キャンペーンに使っても、決してこのような成果は生まれないと思います。
広告代理店は潤うかもしれませんが。

今年の「中之条ビエンナーレ」は、9月13日に開幕し10月14日まで開催されるとのことです。
開催冒頭の連休に学生と一緒に現地で撮影したさまざまなオブジェの写真も紹介していただきましたが、みな芸術家と住民たちとの連帯の成果だと思って眺めていると、それぞれがとても優れたものに見えてきました。

期間中にぜひ訪れてみたいと思います。みなさんもいかがですか?

中之条ビエンナーレのサイト http://nakanojo-biennale.com/

最後に。
うるさい生徒たちが好き勝手におしゃべりする催しで、先生もやりにくかったかと思います。
ご迷惑をおかけしました。これに懲りずに、また何か一緒にやりましょう!

富岡の関係とか…!

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