高校に入学する子供に電子辞書なるものを…
新しく高校に入学する三女の説明会に行き、例によって学校指定の高いものをあれこれ買う羽目になった。
体操服、上履き、体育館用シューズ、電卓など、これらは予想していたものだが、今年あたりから「電子辞書」なるものが登場していた。
国語、英語、古語、漢和など従来の紙の辞書を揃えても全く支障はないのだが、ほとんどの親御さんが子供に言われているのか、2万円以上する電子辞書を買っていた。
小生も、この雰囲気の中で紙の辞書ですませる勇気はないし、ましてや「うちにあるやつで十分だろ!どうせそんなに使わないんだから!」などと親の威厳を示すことなどとてもできない。
結局、大半の親と同じに、2万円也の追加出費を余儀なくされることになる。
実はこの「高校の辞書騒動(?)」、前に面白い経験がある。
というのは、我が家は結婚式の引き出物に三省堂の「広辞林」という大きな辞書を使ったのだが、この時の残りがいくつか手付かずで残っていた。
これには、いわゆるご両家の名前が印字されているが、次女が高校に入学するとき「国語の辞書なんて何でもいいや!」とこの大きな「広辞林」を学校に持っていって国語の時間に出したところ、友達がその大きさを大笑いしたそうだ。
「や~、××の辞書でっけ~な~」など、群馬弁ではそんな感じにからかわれたに違いない。
それ以来、「普通の辞書を買ってくれ!」という娘に対し、「広辞林や広辞苑は立派な辞書だぞ!そこらの中身のない辞書と比べ格が違う、胸を張って使え!」という小生の綱引きがあったが、結局みんなが持っている「普通の辞書」を買うことになった。
時代なんだと思う。
大きく本格的なものは流行らない、ましてや友達と違うものは恥ずかしい、というのは「人と同じじゃイヤ」というへそ曲がりには、理解できないものがある。
結局数冊残った「広辞林」は、ときたま昼寝の枕代わりに有効活用されているのでした。